AIのおすすめ、信じてよかった!イギリス英語オーディオブック『Rivers of London』レビュー

オーディオブック1年契約したはいいが、次何聴こう…
ChatGPTにおすすめしてもらいました
こんな条件を伝えてChatGPTに聞いてみました。
- できればイギリスの著者
- 必須条件はイギリス英語のナレーター
- 英語学習者でもなんとか理解できる本
そのほか今まで読んで好みだった本、好き・苦手なナレーターさんの傾向、そして先日アップした『The Book of Dust』は少し内容が深く理解しきれなかったこと……などを伝えてみたところ、こんな回答が返ってきました。
Rivers of Londonシリーズ
ナレーター:Kobna Holdbrook-Smith(神)
ロンドン警察×魔法(大人版ハリポタ)
会話多め&現代ロンドン英語
ユーモアありで聞きやすい
ナレーションが超ナチュラル(演技しすぎない)
これ合わなかったら逆に教えてほしいレベル(かなり自信あり)😏
ドヤ顔絵文字までつけてくるあたり、なかなかの自信っぷり。ということで、信じてポチッとしてみることにしました。
作品概要
- タイトル:Rivers of London(アメリカ版タイトルはMidnight Riot)
- 著者:Ben Aaronovitch(ベン・アーロノヴィッチ)
- 出身:1964年ロンドン生まれのイギリス人作家。元BBCの脚本家で、『ドクター・フー』などを手がけていた経歴も
- ジャンル:アーバンファンタジー×警察小説
- シリーズ:Peter Grantシリーズとも呼ばれ、本編は現在10冊(2025年刊行のStone and Skyまで)+短編・スピンオフ多数
- 日本語版:『ロンドン警視庁特殊犯罪課』シリーズ(早川書房・ハヤカワ文庫FT、訳:金子司)現在4巻まで刊行
- 1巻『女王陛下の魔術師』(Rivers of London)
- 2巻『顔のない魔術師』(Moon Over Soho)
- 3巻『地下迷宮の魔術師』(Whispers Under Ground)
- 4巻『空中庭園の魔術師』(Broken Homes)
あらすじ(ネタバレなし)
ロンドン警視庁の新米巡査ピーター・グラントは、ある殺人事件の目撃者に話を聞こうとして、その相手が幽霊だと気づいてしまいます。この出来事がきっかけで、彼はイギリス最後の魔術師ナイチンゲール警部が率いる「特殊犯罪課」に配属されることに。以来、ロンドンの街角に潜む魔法がらみの事件を、現代的な捜査術と魔術の両方を武器に解決していく——という、警察小説とファンタジーが融合したシリーズです。
オーディオブック情報
ナレーター:Kobna Holdbrook-Smith(コブナ・ホールドブルック=スミス)
- ガーナ・アクラ生まれ、イギリス・サリー州フリムリーで育ったイギリス人俳優
- Guildford School of Acting卒。MBE(大英帝国勲章)受章、Olivier Award(最優秀主演男優賞)受賞歴あり
- 映画『メリー・ポピンズ リターンズ』『パディントン2』『ジャスティス・リーグ』『ウォンカ』などにも出演
- ドラマ版『His Dark Materials』シーズン3で天使バルサモス役を演じています
- Rivers of Londonシリーズは1作目(2011年)から現在まで全作ナレーション担当
アクセントについて
生まれはガーナですが、育ちはイギリス・サリー州なので、ベースの話し方はイギリス英語(南部イングランドの標準的なアクセント寄り)です。ただし俳優としての持ち駒が非常に幅広く、スコットランド、アイリッシュ、南アフリカ、カリビアン、アメリカなど多彩なアクセントを演じ分けられることで知られています。本作でも、主人公ピーターの一人称語りをベースにしつつ、登場人物ごとに声色やアクセントを変えているようです。

Rivers of London: Rivers of London, Book 1
英語レベルの目安
| 項目 | 目安 |
|---|---|
| CEFR | B2程度 |
| TOEIC目安 | 730〜860点程度 |
| 英検目安 | 準1級程度 |
- 語彙:現代ロンドンの日常会話中心+警察用語、時々魔術関連の造語
- 発音・アクセント:ナレーションの地の語りはイギリス標準に近いが、キャラごとに労働者階級のロンドン訛りなど幅広く登場
- 文法:現代の口語表現が中心。くだけた言い回しも多め
- 文章構造・文体:一人称視点でテンポよく進む。イギリス特有の皮肉やブラックジョークがさらりと差し込まれる
- スピード:ナチュラルでやや速め。スティーブン・フライ版のようなゆったり朗読タイプに慣れていると、最初は速く感じるかも
英語難易度:★★★☆☆(3.5/5)
内容自体の難易度:ストーリー展開はテンポがよく分かりやすい一方、風刺やブラックユーモアの部分はイギリス文化の背景を知っているとより楽しめます。イギリス人以外の読者には少し伝わりづらい可能性がある、という感覚は的確だと思います。
聴いてみた感想

神
ナレーターが神だったのは一瞬で分かりました。気怠さのあるヤングアダルトな話し方がとにかく好み
ナレーションのスピードはやや速めで、スティーブン・フライ版のようなゆったり朗読タイプに慣れている方は少し速く感じるかもしれません。
「コヴェントガーデン」のような地名の言い方がたまらなく好きで、ロンドンに行ったことがある方なら「あそこだ」と情景が浮かんできてなお楽しめると思います。聖地巡礼したくなる一冊です。
ドラマ化の話は何年も前から出ているようですが、なかなか進んでいない模様。ファンタジーが苦手な方でも、ロンドンの空気感を存分に味わえるので、いつか映像化されて日本でも見られる日が来るといいなと思っています。
日本語版(原作小説)についても少し
内容を全く知らないという方は、Wikipediaなどで軽くあらすじを読んでおくのがおすすめです。今回は珍しく、オーディオブック(英語)を先に聴いてから、答え合わせ的に日本語版の文庫を購入して読んでみました(いつもは日本語→英語オーディオブックの順なので逆パターンです)。
翻訳は金子司さんによるもので、これがなかなか骨の折れるお仕事だっただろうなと感じる部分がいくつかありました。主人公目線でイギリス特有の皮肉やブラックジョークが淡々と綴られるタイプの文体なので、イギリス英語好きにはたまらない魅力である一方、読者によって好みが分かれそうな小説だとも思います。
翻訳の細かい部分(カタカナ表記の選び方やルビの振り方など)に「あれ?」と立ち止まる箇所もいくつかあり、スムーズに読了できたとは言い難いかも。読んだことある方のご意見を聞きたいところです。リーディングやリスニングに自信がある方は、思い切って原書に挑戦するのもおすすめです。

(レツツ・ゲツト・デイス・パーテイ・スターテイツド)
「このパーティをはじめようぜ」
このルビはいるのか…?
こんな人におすすめ
- 現代口語のイギリス英語を鍛えたい方
- ロンドンの街並みや雰囲気が好きな方
- 大人向けファンタジー×警察小説が好きな方
- スティーブン・フライ版のようなゆったりナレーションに慣れてきて、もう少しナチュラルなスピードに挑戦したい方
おすすめの勉強法
- まずはWikipediaなどで軽くあらすじを把握してから聴き始めるのがおすすめ
- 先に日本語で世界観を掴んでから英語オーディオブックに挑戦するのも◎
- 逆に、イギリス特有の皮肉やユーモアを英語のまま味わいたい方は、先に原語で聴いてみるのもアリ
まとめ
ChatGPTにおすすめを聞くところから始まった今回のオーディオブック体験でしたが、想像以上の大当たりでした。ナレーターのKobna Holdbrook-Smithさんの声も、ロンドンの雰囲気たっぷりのストーリーも、イギリス英語好きにはたまらない一冊です。
皆さんもたまには、AIに自分好みのオーディオブックをチョイスしてもらうのもおすすめですよ。条件を細かく伝えるほど、思わぬ掘り出し物に出会えるかもしれません。
