『His Dark Materials(ライラの冒険)』の魅力を徹底解説!

一番大好きな作品と言っても過言はない「His Dark Materials」の本・オーディオブック・映画・ドラマを一挙ご紹介します!
こんな方におすすめ
- ファンタジーが好きな方
- 大人でも楽しめる「考えさせられる物語」を探している方
- フルキャストの英語のオーディオブックを聴いてみたい方
His Dark Materials ライラの冒険
作品概要
作品詳細
- タイトル: His Dark Materials(ライラの冒険)
- 著者: Philip Pullman(フィリップ・プルマン)
- ジャンル: ファンタジー、ヤングアダルト(YA)
- シリーズ: 3部作
- 第1部: 『Northern Lights(黄金の羅針盤)』
- 第2部: 『The Subtle Knife(神秘の短剣)』
- 第3部: 『The Amber Spyglass(琥珀の望遠鏡)』
対象年齢
- 日本:10~17歳(Amazon基準)
- アメリカ:12~13歳 / イギリス:9~16歳(Amazon基準)
- ヤングアダルト
- 大人

大人向けじゃない?という英語ネイティブの意見もあったよ。
英語レベル感
- 英語難易度: CEFR B2-C1(中級~上級)※AI調べ
- レクサイル指数: 930L(ネイティブの小中学生向けですが、英語学習者には難しめかも)
ストーリー
物語の舞台は、マルチバース(多元宇宙)。
主人公は少女ライラが住む世界では、「ダイモン(Dæmon/英語では/ˈdiːmən/)」と呼ばれる動物の姿をした分身が人間のパートナーとして存在します。黄金の羅針盤を手がかりにパラレルワールドを冒険します。
ライラの行動や成長を見守っていくお話ですが、人間の多面性や複雑さそして森羅万象についても考えさせられます。
- ライラの冒険を通じて、物理学、哲学、宗教観、倫理観などが物語に深く絡みます。
- 子ども向けの物語と思いきや、大人もハマる深いテーマが満載です。
登場キャラクターの魅力
- 主人公のライラはもちろん、私たちの世界に住むウィル、多くの登場人物が絡み合っています。
- 魔女 や 話すことができるクマ など、ファンタジー要素もたっぷり!
- 登場する動物の「ダイモン」もユニークで、人間の心を映す鏡のような存在として描かれています。

原作 洋書の難易度

私は映画→日本語の本→オーディオブック(英語)→ドラマ→洋書の順番で一番最後に洋書を読み始めました。
内容を完全にと言ってもいいいほど把握をしているのでストーリーを追うのは苦労しませんが、普段使わない文語や、今まで出会ったことのない単語は少なくないです。
好きな小説ですでに内容を知っていて英語の勉強も兼ねて電子書籍で読んでいるので、わからない単語があり且つ気になればその場で調べるようにしています。

時間をかけずに単語チェックできるので電子書籍はおすすめ
オーディオブック版はそれほど難しいと思いませんが、原作読書に関しては聴くより少しハードルが高い印象はあります。オーディオブック版では一部省略もあるからかもしれません。
洋書がおすすめの方
ファンタジー用語と物理や宗教的な内容もあるため、英語のレベルがB2以上でリーディングが得意、且つファンタジー好きの方におすすめです。
オーディオブック(英語)
オーディオブックのHis dark materialsの評価はとても高いです!原作のストーリーが人気だからというのもありますが、なんと言ってもフルキャスト(full cast)だからではないでしょうか。
フルキャストとは
1人のナレーターではなく、複数の声優が登場人物を演じ分ける形式です。これによって、まるで映画の音声だけを聴いているような臨場感が味わえます。
おすすめポイント
- キャラクターごとの声がしっかり分かれている
→ 1人の声優が複数のキャラを演じる通常のオーディオブックと違い、キャラクターごとに声優が別人なので、物語の世界観に没入できます。 - 著者本人がナレーションを担当
→ 原作者のフィリップ・プルマンが「地の文(ナレーション部分)」を担当しており、作者本人の語り口で物語を聴ける特別感があります。 - 英語学習にも最適!
→ 英語のリスニング教材としても抜群の効果があります。登場キャラクターがそれぞれ異なるアクセントを使うため、イギリス英語の多様な発音を聴き取る練習にもなります。
オーディオブックの難易度
リスニングが得意な方であれば洋書のリーディングよりは少し簡単かと思います。(わからない単語は耳に入ってこないこともあるのでそれでわかった気になります)
多様な声やアクセントとは言っても、聴かせるためのオーディオブックのため極端にクセのあるアクセントはありません。
聴くたびに知らない単語に少しずつ気づいていきます。2回目以降は知らない単語をチェックしてより理解度を上げていくのもおすすめです。
オーディオブック(フルキャスト版)がおすすめの方
- ファンタジー小説が好きな方、すでに内容を知っている方
- 英語のリスニングを強化したい方
- 英語の多様な発音(イギリス英語の地方ごとの違いやノンネイティブの訛り)を学びたい方
コールター夫人を演じたルース・ウィルソン版
2024年から新たにルース1人ががナレーションをしているオーディオブックがペンギンオーディオから出ています!試聴しただけですが、ルースのナレーションも素晴らしいです。
実写映画『The Golden Compass(黄金の羅針盤)』

- 公開年: 2007年(日本公開は2008年)
- 出演: ダコタ・ブルー・リチャーズ(ライラ・ベラクア役)、ニコール・キッドマン(マリサ・コールター役)、ダニエル・クレイグ(アスリエル卿役)
見どころ
映画は第1部『Northern Lights(黄金の羅針盤)』を映像化したものです。ライラ役のダコタ・ブルー・リチャーズはオーディションで見事主役を射止め、圧倒的な存在感を放っています。また、脇役でも有名な俳優さんが出てきて見応えがあります。
オックスフォードやグリニッジで撮影されており、イギリスの建築や雰囲気を存分に楽しめます。

私がグリニッジのペインティッドホールに見学に行っ他時に係の方が、「1週間前にニコール・キッドマンが撮影してたよ!」と教えてくれました。

打ち切りの理由は?
当時金融危機で色々な映画やドラマが打ち切りになったり、契約はしたものの製作できないことが多く、黄金の羅針盤においても続編打ち切りになってしまいました。
また、アメリカの一部の宗教団体から批判を受けボイコット運動が起きたのも大きな要因だったようです。
HBO&BBC ドラマ『His Dark Materials』

- タイトル:ダーク・マテリアルズ ライラと黄金の羅針盤
- 配信開始: 2019年~2022年
- シーズン:3(三部作)
- 配信プラットフォーム: U-NEXT で視聴可能
おすすめポイント
- 原作に忠実な描写+α
→ ところどころ映画ではカットされた原作の深いテーマが、ドラマではしっかり描かれています。また、原作ではわからなかった背景が補完されていて理解しやすくなっていました。 - 現代風のアレンジ
→ LGBT、フェミニズムや人種的な部分で原作と違う部分がありました。 - 最新技術を駆使したCG
→ ダイモンがリアルで且つとっても可愛いです。動物以外ももちろん徹底して作り込まれています。 - キャストが豪華!
→ コールター夫人を演じたルース・ウィルソンの演技は圧巻!ジェームズ・マカヴォイをはじめ素晴らしい俳優陣で見応えがあります。 - → ウィル役のアミール・ウィルソンは、強さと弱さを絶妙に表現した演技が素晴らしかったです。
洋書も映画もオーディオブックもドラマも!
『His Dark Materials(ライラの冒険)』は、物理、哲学、宗教、倫理といった深いテーマが盛り込まれたファンタジーの金字塔です。
- 本を読む → オーディオブックを聴く → 映画やドラマを楽しむ という形で、一つの作品を多角的に楽しめます。
おすすめの楽しみ方
- 日本語版の本を読む(または映画を観る)
- 英語のオーディオブックを聴く(Full Castバージョンがイチオシ!)
- 洋書を読む(1度ストーリーを知っていれば読みやすい)
- ドラマでさらに深く世界観を楽しむ
ライラの冒険は、ファンタジー小説の中でも奥が深い作品の一つです。物理、哲学、神学といった知的要素を楽しみながらも、登場キャラクターの成長に涙することができます。
「ハリーポッターを読み終わった人」や「大人になってもファンタジーが大好きな人」にこそ、His Dark Materialsは一生モノの作品になるはずです。
4つの選択肢があるので自分の好みの作品から体験してみてください!
2017年からは続きの小説The Book of Dustのシリーズが出版されています。こちらもいずれご紹介したいと思います。

日本語翻訳より断然原作の方が面白いので是非洋書か英語のオーディオブックを体験してね!